

「最近建てられている家のうち、8割以上が平屋なんです」
とお伝えすると、
ほとんどのお客さまが
「やっぱり今、平屋って流行ってますよね!」
とおっしゃいます。
それほどまでに、現在の住宅市場では“平屋ブーム”が起きていると言っても過言ではありません。
ただ、その一方で
「では、なぜそんなに平屋が人気なのでしょうか?」
と尋ねられると、正直なところ
「うーん、なぜでしょうねぇ……」
というのが率直な気持ちでもあります。
とはいえ、これほどまでに平屋が広がってきた背景には、
世の中がかつての“間違った平屋のイメージ”から
少しずつ解き放たれてきている――
そんな確かな流れを感じています。
今回は、そのあたりについてお話しさせていただけたらと思います。
「平屋は高い」というイメージ
かつての平屋に対する印象といえば、
「建築費が高い」
「広い土地が必要」
「だから外構工事も高くなる」――
そんなイメージが強くありました。
さらには、採光を確保するために
「南向きの土地を選ばなければ」と考える方が多く、
その結果、土地そのものも割高になる傾向がありました。
こうした背景から、
「平屋=お金持ちの家」
といった印象が根強く残っていたのは、
否定できない事実です。
ところが最近では、
実際に平屋をご希望されるお客様とお話ししている中で、
こうしたイメージが徐々に和らいできていることを強く感じています。
平屋にも「コストを抑えた平屋」と「コストがかさむ平屋」がある
もっとも、「平屋」とひとくちに言っても、
その設計の仕方や土地の使い方によって、
かかる費用には大きな差が出てきます。
たとえば、私たちがご提案している家の中には、
平屋・2階建てを問わず「中庭」を取り入れるケースが多くあります。
この「中庭のある平屋」は、実は、
家づくり全体のコストを大きく抑えることができる設計なのです。
中庭がもたらす合理性とコスト削減
まず、中庭を中心に家を配置することで、
外からの採光を頼らずとも、
家の中心から自然光を取り入れることができるようになります。
その結果、
敷地の南側に無駄な空きスペースを設ける必要がなくなり、
必要最小限の土地で理想的な明るさを確保することができます。
つまり、割高な南向きの土地を選ぶ必要もなく、
土地の面積もコンパクトに抑えることができるのです。
加えて、外構工事の費用も抑えることができます。
外からの視線を気にする必要が少なくなるため、
大きな窓に目隠しフェンスや塀、植栽などを設ける必要がありません。
中庭からの採光を前提とすれば、
外周部に大きな窓を設ける必要がなくなり、
外観デザインも整いやすくなります。
その分、外構で外観を整えるためのコストもかからなくなります。
「中庭があると施工面積が増えて、建築費が高くなるのでは?」
と心配される方もいらっしゃいますが、
実際には、無駄な廊下や部屋を省き、
合理的な間取りにすることで、建築費を抑えることが可能です。
カーテンやシャッターといった追加工事も少なくて済みます。
一方で、従来型の平屋は…
反対に、中庭を設けない従来型の平屋の場合、
日当たりを確保するために土地を広く確保する必要があります。
南向きの土地を選び、
外部からの視線を遮るための外構工事を多く行う必要があり、
そのぶん施工面積も外構費用も膨らんでしまいます。
さらに、外からの視線を防ぐためには、
すべての窓にカーテンが必要になり、
大きな窓にはシャッターも必要となるでしょう。
こうした積み重ねが、
いわゆる「高額な平屋」「お金持ちの平屋」というイメージを
生んできたのかもしれません。
あなたは、どちらの平屋を選びますか?
いま、平屋はかつてないほど注目されており、
その良さが見直されています。
だからこそ、これから平屋をご検討される方には、
「どんな平屋にするか?」という視点を持っていただきたいと思っています。
“無駄をそぎ落とし、本当に大切なことにこだわった、合理的で美しい平屋”――
そんな住まいづくりのお手伝いができれば、
私たちとしても大変うれしく思います。
それでは、また。
【涌井設計 涌井】
令和3年度税制改正大綱が発表され、
令和2年で終了予定だった住宅ローン控除の【3年延長特例】の延長が決定しました!
住宅ローン減税とは、年末のローン残高の1%を上限に、所得税が減税される制度。
消費税10%の増税に合わせ、それまでの減税期間10年から13年に延長されていて、
その期限は2020年末までの契約(購入)でしたが、
コロナウイルスの影響により、その3年延長特例が1年延長されることとなりました。
注文住宅なら令和3年9月末までの契約、
建売住宅なら令和3年11月末までの契約が特例の対象です。
住宅取得のタイミングにお悩みの方は、
ぜひこの「住宅ローン減税3年延長特例」の対象期間中に購入を検討してみてはいかがでしょうか^^
新築を購入したときにぜひとも受け取っておきたい、「すまい給付金」
新築を購入し、いざ引っ越しをしようとなったとき。
家具や家電を買い替えたりと何かと出費がかさみます。
「ついこないだ、住宅ローンや不動産契約で諸経費をたくさん支払ったばかりなのに…」
と、頭を悩ませる方も多いはず。
そんなお金のたくさんかかるタイミングに受け取れる給付金があります!
その名は「すまい給付金」!
受け取るための要件はいくつかありますが、
「住宅ローンを組んだ方」であれば、受給対象となる可能性が高いです!
※建物面積50㎡以上、申請期限等のいくつかの要件があります。
また、「住宅ローン減税」はその仕組み上、収入の多い人ほど多くの還元がありますが、
「すまい給付金」については、収入の少ない人ほど多く受け取れる仕組みとなっています。
これはとてもうれしい^^!
給付額を決定するのは、厳密には「都道府県民税の所得割額」というもの。
聞きなれずピンとこない方も多いかと思いますが、都道府県民税は扶養人数などによっても変化します。
ですので、同じ年収でも扶養の有無などで給付額が変わりますが、例えば扶養人数1人の場合、
・収入額450万円以下 ……50万円
・収入額450万円超525万円以下……40万円
・収入額525万円超600万円以下……30万円
・収入額600万円超675万円以下……20万円
・収入額675万円超775万円以下……10万円
(上記は消費税10%で購入・契約した場合の金額)
が年収と給付額の目安となります。
確実な給付額が知りたいという方は、市区町村発行の個人住民税の課税証明書を取得してみてください。
なお、年収と扶養人数だけでざっくりとした給付額の目安を知りたいという方は、
すまい給付金シミュレーション |すまい給付金 (sumai-kyufu.jp)
(※すまい給付金のHPにとびます。)
↑こちらを利用してみてください。
すまい給付金は、令和3年12月までの実施予定とのこと。
ぜひ、給付金を受け取れるうちに新築購入を検討してみてはいかがでしょうか^^♪
家づくりは、まず資金計画から始め、
ご自身の予算という現実面をしっかり把握することが大切です。
ただ、資金計画をした結果、家に充分な資金を投入することが出来なくなることが
あります。
そして、家に充分な資金が投入出来ない場合、
多くの方が陥りやすい失敗がいくつか存在します。
家づくりをされる全ての方が
いくつもの要望をお持ちだと思います。
「子ども部屋は6帖で、できれば人数分欲しい。」
「リビングは20帖、寝室は8帖欲しい。」
「そうは言っても、予算は増やしたくない・・・。」等々。
そしてそれらの要望を出来るだけ叶えようとすると、
自ずとコストパフォーマンスに優れた家を設計することになります。
いわゆる、坪単価が安い家です。
その結果、使いにくく無駄が多い、不便な家が出来上がりやすくなってしまうわけですが、
その最大の原因となるのは、やはり『収納不足』ではないでしょうか?
1階はスペースが余りにくいのに対し、2階はスペースが余りやすいため
つい2階に収納が多くなりがちです。そうなると、間違いなく不足してしまうのが
『1階の収納』です。
1日の大半を過ごすのはリビングダイニングキッチンなので、
本当は、その周辺にたくさんの収納が欲しいところですよね?
とりわけ子どもが小さいうちは、リビングに子どもの荷物が増え、
片付ける場所がなければ収納家具を買わざるを得なくなり、
無駄な出費をしながら部屋を狭くすることになってしまいます。
仕事着や制服もリビング付近に片付けるところがなければ、
ダイニングチェアーがハンガー代わりになってしまいがちです。
手紙や書類置き場がなければ、
キッチン前のカウンターが書類で溢れ返ることになります。
そしてこんな状態だと、突然の来客があれば、あたふたすることになり、
なにより、いつも散らかっていて、
片付けても片付けてもキリがない状態にイライラすることになってしまいます。
ですから、たとえ資金計画の結果、充分な資金が家に掛けられなくなったとしても、
1階の収納だけは充分に確保することをオススメします。
ただし、1階に収納が増えれば、その分1階の面積が大きくなります。
そして、それは単純にコストアップにつながります。
ですから、コストをアップさせずに1階に収納を増やすためには
逆に何かを削る必要があります。
●秘訣その1:廊下をなくす
廊下が欲しいという方も中にはいるかもしれませんが、
基本的にあなたがお持ちになる要望の中に、
「廊下が絶対に欲しい」がありますか?
もしないのであれば、廊下にも部屋や収納と同じようにコストがかかっているので、
可能な限り廊下はカットすることをオススメします。
そうすれば、この廊下をなくすことが出来た分、その面積を収納に回すことが出来るようになります。
●秘訣その2:必要最小限の部屋の広さにする
一日の大半をリビングダイニングキッチンで過ごし、
それぞれの部屋はただ寝るだけの部屋になっていたり、
子ども部屋に至っては、使う期間も思っている以上に短いです。
実を言うと、ダブルベッドは6帖の部屋に2つ並べることが出来ます。
ただ寝るだけの部屋に8帖も10帖もの広さが、果たして必要でしょうか?
4帖と聞くと狭く感じるかもしれませんが、
4帖あればシングルベッドと学習机を置いて、ちょうどいい広さになります。
子ども部屋も予算があれば6帖を人数分与えてあげてもいいと思います。
様々な考え方があり一概には言えませんが、将来いらなくなる部屋を
無駄に多くつくる必要があるのかどうか・・・。
本当は、4帖〜4.5帖もあれば充分なのかもしれません。
廊下同様に、それらにもコストがかかっています。
【まとめ】
全体予算をしっかり把握しながら
予算を掛けるべき所と掛けるべきではない所の見極めをしっかりと行い、
たとえ予算が少なくなってしまったとしても、1階の収納は確保しつつ、
使い勝手のいい便利で住みやすい住まいづくりをしていただければと思います。
『借りたものはできるだけ早く返済してしまいたい・・・。
そんな心理が働き、ついつい繰り上げ返済をたくさんしてしまった・・・。』
その結果、手元資金を減らし過ぎて、将来の教育資金が足りなくなり、
住宅ローンより高い金利の教育ローンを頼ってしまった・・・なんてケースも。
一度繰り上げ返済に回したお金は、戻ってきません。
将来の出資資金を考慮して、手元資金とのバランスをとりましょう。
また、全期間固定金利で借りている人は、将来金利が上昇し、
預貯金の金利の方が借りているローン金利よりも高くなった場合
「繰り上げ返済をしない方がお得だった」などのケースもあり得ます。
後悔しないためにも、今後10年、20年先の生活をイメージした、
繰り上げ返済計画を立てましょう。
次回は、住宅ローンについて詳しくお話しさせていただきます。
まずは資金計画から行います。
土地、家、庭、それぞれに一体どれくらい予算を充てることが出来るのか?を、しっかり決めてから家づくりを進めていけば、大幅に予算オーバーすることがなくなります。
弊社では、全てのお客様に資金計画をしっかり立ててから家づくりを行なっていただいています。
とはいえ予算を先に決めてしまった場合、予算オーバーしてしまう不安からは確実に解放されるものの、土地に十分な予算を回すことが出来ず、なかなか思うような土地に巡り会えなかったり、また、家に充分な予算を回すことが出来ず、思っているよりも家をコンパクトにせざるを得なくなったりというように、予算と戦いながら家づくりを進めていただく可能性が高くなってしまいます。
ある施主様を例に挙げますと、資金計画で、土地、家、庭、それぞれの予算を決めた上で土地探しを行なっていただいてはいたものの、家の予算をより優先させた結果、土地の予算が少なくなってしまったため、なかなか思うような土地に巡り会えず、土地探しに非常に苦労されていました。
予算通りの土地を見に行けば、『んーーー・・・・』という感じの土地ばかりだし、良さそうな土地を見つけたかと思えば、決めた予算を大きく上回っていたり・・・
しかしながら、住む地域が決まっている場合、現在ある情報の中でどこかに決めなければ、家づくりが先送りされていくばかりになってしまいます。そうなれば、ローン返済が終わる歳が、どんどん先延ばしになっていくか、あるいは返済年数がどんどん短くなってしまい、結果、毎月の返済負担を上げるか?それが無理なら予算をさらに下げるか?のいずれかの選択をせざるを得なくなってしまいます。
いずれにせよ、あまり好ましくない結果ばかりですよね?
ですから、施主様は家の予算を削るようにすることで、土地の予算をその分アップさせ、気に入った土地をご購入されるという決断をされたのでした。
もちろんその結果、土地の予算が超えてしまった分だけ、家の予算は当初の予定より減ってしまったわけなので、その分なにかしら削るようにしなければいけません。
とはいえ、耐震性に優れた家にしたいし・・夏暖かくて冬涼しい家にしたいし・・収納も充分に欲しいし・・広くて開放的なリビングダイニングキッチンにしたいし・・家事動線がいい家にしたいし・・明るくて風通しのいい家にしたいし・・人目が気にならない、居心地の良い家にしたいし・・
たとえ予算が厳しくなったとしても、一生暮らす家を建てるわけなので、やはりこれら全てを実現した住まいにしたい・・と思うのが普通の気持ちですよね?
ということで、予算を圧縮しながらも、機能性とデザイン性の両方に優れた住まいをできるだけ少ない予算で実現する方法について、今後お伝えしていきたいと思います。