

玄関は“南”が当たり前?
自分たちの親世代の多くが、
たとえどのような敷地であろうとも
『玄関は南に配置することが当たり前だ』と考えているように、
現在建てられている家は、
たとえどのような敷地であろうとも
多くが洗面やお風呂といった水回りを北に配置しています。
しかしながら、果たしてこの間取りの配置は
本当に正しいのでしょうか??
もちろん弊社でも、
道路が南の方向で接している土地の場合は
基本的に家の北側に水回りを配置するのですが、
それ以外の土地の場合、
水回りを北に配置することはほとんどなく、
ましてや道路が接する方向が北になる場合には、
水回りを北に配置することは100%ありません。
というのも、北道路の場合は北側が家の顔になるからです。
家の顔となる面(ファサード)を美しく仕上げることも
私たち住宅会社がしなければいけない責務の1つなのです。
北道路の敷地で北側に水回りを配置した場合、
まず給湯器が北面に置かれる可能性が高くなります。
給湯器を水回りの近くに置かなければ、
お湯の出るスピードが遅くなってしまうからです。
しかしながら、給湯器を家の正面に置いてしまうと、
それだけで景観が一気に悪くなってしまいます・・・
しかも給湯器には本体に加えて室外機もあるので
かなり場所を取るし、汚れやすい設備でもありますしね。
また、窓の高さがバラバラになりがちなのも水回りなので、
それも家の景観を損ねる原因となります。
その上、防犯面を心配して格子付き窓にしようものなら、
よりいっそう景観を損ねてしまうことになります。
さらに、裏口であるはずの勝手口を正面に作ってしまいやすくなるのも、
この場合に注意しておきたいポイントです。
こうなると、ゴミが家の正面に置かれることになったり、
サンダルが勝手口に散乱したりと、
生活感が漂うだけじゃなく、
汚らしい家に見えてしまうことになりますからね。
いかがですか?
少々、極端な例を挙げてのご説明になってしまいましたが、
これは決して珍しいことではなく
かなり多くの家が、このような状態に陥ってしまっています。
間取りを平面だけで考えてしまい、
それ以外の点に全く頭が回っていなかった結果です・・・
先入観を捨てよう!!
『日当たりが良い所=部屋』『日当たりが悪い所=水回り』
という間違った先入観をまずは捨ててから、
家づくりをするようにしていただければと思います!!
日当たりと風通しを本当によくしなければいけない場所は
果たしてどこなのか?
そして、そのためにはその敷地の中でどのような間取りにすべきなのか?を
使い勝手や住み心地なども考慮しながら、
しっかり考えるようにしてくださいね。